2013年11月16日
「国土地理院発行の2万5千分の1地形図
(二本松・安達太良山)」
3D MAP
ルートタイム
安達太良山は今年の3月に行ったばかりの山なのだが、その折、家に帰ってからくろがね小屋の温泉の話をしたところ、温泉好きの妻にどうしても連れて行けと言われ、再び行くことになった次第である。
さすがに前回と同じルートではつまらないので、前回とは逆回りのルートをとり、今回はあだたらエキスプレスのロープウェイを使って楽をすることにした。
1日目
ロープウェイの山頂駅から5分ほど歩くと、智恵子の碑がある。
ここからのは碑にあるとおり、大きな空に映える素晴らしい安達太良山を眺めることができる。
数日前に降った雪が凍り、意外に滑る。念のために持ってきた軽アイゼンが役に立った。
あっけなく山頂に到着。3月に来たときとはやはりだいぶ印象が異なる。
岩の上の本当の山頂へ。
3月には雪が積もって自然に登れた山頂だが、雪がないときは梯子や鎖を使用して登るということを初めて知った。
稜線沿いに馬の背から鉄山方向を望む。
前回は鉄山には登らなかったので、今回は足を伸ばしてみる予定だ。
稜線を歩きながら振り返ってみる。たおやかと言われる安達太良山も、こちらから見ると非常に荒々しい面を見せる。
しばらく歩くと、左側の眼下に沼ノ平が見下ろせる。現在は有毒ガスが出て立ち入り禁止になっているが、上から見る限りでは雪に彩られ、美しく見える。
鉄山もだいぶ近づいてきた。
鉄山の登りにかかる。大した距離はないが、近くに寄ると意外に大きな岩があり、岩慣れしていない妻は少々躊躇する場面もあった。
鉄山の山頂に到着。
鉄山から眺める安達太良山。
時間はちょうど昼自分だが、だいぶ雲が出てきて怪しい天気になってきた。小屋まではあと1時間ちょっとぐらいなので、ここで食事にするよりも小屋でゆっくりと食べた方がいいだろうと思い、すぐに下山にかかる。
稜線に降りると目的地のくろがね小屋が見下ろせる。
以前はここから一直線に小屋に下れる道があったのだが、火山ガスの関係でこの道が通行止めになり、一つ先の尾根を回り込んでいかなければならない。
ほぼ予定通りの時間でくろがね小屋に到着。
鉄山から眺める安達太良山。
思いのほかくろがね小屋は混雑の様子である。
小屋ではたっぷりと時間があり、目当ての温泉に何度も入りながらゆったりとした時間を過ごす。
さすがにこれだけ混んでいると、静かな山小屋と言う雰囲気ではないが、それでも夕食後、すぐにまぶたが重くなり、早々に布団に潜り込んでしまった。
2日目
朝5時頃目を覚ます。もちろんまだ暗いので、もしかしたら星が見えるかもと思い、外に出てみる。
思ったほど寒くはないが、意外と空が明るく、それほど星は見えない。諦めて小屋に戻り、明るくなっていく外の景色を眺めながら朝食までのんびりと過ごす。何もせず、ぼーっと過ごす時間というのも日常生活にない贅沢なものだ。
朝食をいただき、荷物をまとめて小屋を出る。今日はまっすぐに下るだけだ。
3月に来たときは勢至平は見渡す限りの雪原だったが、無雪期は小屋まで通じている車道を歩くため、周囲よりも道が窪んでおり、まったく景色が見えないのには少々がっかりした。
特に面白いところもなく、淡々と下ってきたが、もう少しで登山口という頃、少し遠回りになるが、渓谷沿いに下る遊歩道があった。なかなか雰囲気が良さそうなのでそちらを回ってみることにする。
いくつもの滝を見ながら整備された木道を下っていく。
もう少し早い時期ならさぞかし紅葉がきれいだろう。
今回は雪山というほどではない、晩秋の安達太良山だったが、それでも雪山未経験の妻には新鮮だったようだ。
また、妻の本来の目的であるくろがね小屋の温泉も堪能し、なかなか充実した山行となった。