2017年2月28日

「国土地理院発行の2万5千分の1地形図
(遠刈田、蔵王山)」
ルートタイム
蔵王の樹氷を見に行こう!
と思い計画した烏帽子岳登山。後烏帽子岳と前烏帽子岳からなる双耳峰で、後烏帽子岳が主峰である。
えぼしスキー場の始発リフトでゲレンデを登り、リフト終点から出発だ。
リフトを降りたところで身支度をする。今回はスノーシューを装着。
同じタイミングでリフトに乗って来たもう一人の登山者も竹製のワカンを履いていた。
それともう一人リフトに乗らずに下から登って来たという登山者が一人、挨拶をしつつ先行して行った。
10分も歩くと早くも後烏帽子岳の山頂が見えてくる。
先行していた登山者に追いつく。
短いルートでもあり、その後山頂まで付かず離れずで登ることになる。
振り返れば冠雪の山並みの絶景。
稜いつしかもう稜線が目の前。稜線に出れば山頂はすぐそこだ。
稜線に到着。その先は崖になるので、崖に沿って右に折れる。
崖づたいに1〜2分も歩けばもう山頂だ。
一緒に登って来た男性としばらく話していると、リフトで一緒だったもう一人の男性も登って来られ、3人で談笑。
2月だというのにとても暖かく、のんびりと過ごす。
山頂から屏風を望む。
山頂付近の樹氷。
蔵王の樹氷と言う割に樹氷が少ないと思っていたが、山頂での談笑の中で謎が解けた。どうやら樹氷が有名なのはこちらの宮城蔵王側ではなく、山形蔵王側の刈田岳の方らしい。
時間に余裕があるので、前烏帽子岳まで足を伸ばすことにする。
この時期、そちらに行く人は少ないらしく、まったくのノートレースだが、スノーシューとGPSを頼りにのんびりと歩く。
しばらく歩きやすい稜線を歩くと尾根が二股に分岐するので、右側の尾根を急下降。写真は急下降を下りきって見上げたところ。
降りきって少し登ったあたりが前烏帽子岳になるはずだが、山頂と思しきあたりに到着しても雪の下に埋もれているのか、山頂の標識が見当たらない。
うろうろしていたら、思い切り雪を踏み抜いて、体ごと落ちてしまった。
GPSで見ても周囲の地形を見てもこの辺りが前烏帽子岳の山頂であることは間違いなさそうなので、目的は達したこととし、下山にかかる。
このまま進んでも下山できるのだが、下調べが不足しており自信がなかったので、来た道を戻り、ゲレンデへ。
ゲレンデの端を歩いて降りても良かったのだが、せっかくなので、途中からゲレンデを外れ、林の中を降る。
木立の中の気持ちの良い道だったが、最後の最後で難所にぶつかった。
降っていた尾根が終わるところが20〜30mほどかなり切り立っており、しかも雪がなくなって、地面には笹のような草がびっしりと寝ているため、恐ろしく滑る。
ここから戻るわけにもいかないので、意を決し、履いていたスノーシューを外して下に投げ落とす。あとは力技で、低木や地面の笹などを掴み、ほぼ握力のみで降って行く。握力が限界に近づいた頃、ようやっと下りきることができた。
そこからはすぐに車道に出るが、スキー場よりもだいぶ下に出てしまっているので、車道を登り返さなければならない。
スノーシューを脇に抱えて歩いていると、スキー場から降りてくる車のドライバーから声をかけられた。見るとなんと山頂で話していた人である。笑顔で別れを告げ、ほどなくスキー場の駐車場に到着した。